オリックス山本由伸投手(23)が、球界最高先発投手の称号を得た。故沢村栄治氏を記念し、シーズンで最も優れた先発完投型の投手に贈られる「沢村賞」の選考委員会(堀内恒夫委員長)が22日、都内で開かれ、選考基準の全7項目中、5項目をクリアした山本が初受賞で選ばれた。

プロ5年目の山本は今季、自身初の開幕投手を務めた。最終成績は26試合に先発して18勝5敗、防御率1・39だった。

東京都内で代表取材に応じた山本は「歴史のある賞で本当にうれしい。自信に変えてレベルアップしていけたら」と笑顔を見せた。

選考者の満場一致での選出だと伝え聞くと「この賞は(評価されて)選んでいただく賞。認めてもらえたのかなと思います」と照れた。

チームは日本シリーズを戦っており、現在1勝1敗。初戦に先発した山本も登板機会が巡ってくる可能性がある。「1勝1勝を積み重ねて、日本一を。全力で頑張りたいです」と力を込めた。

◆沢村賞選考委員(敬称略、就任順)平松政次、堀内恒夫、村田兆治、北別府学(療養中のため欠席、規定により書面を提出して選考に参加)、山田久志

◆沢村賞 故沢村栄治氏の功績をたたえ、1947年(昭22)に制定。同賞受賞者または同等の成績を挙げた投手で、現役を退いた5人を中心とする選考委員会で決定。89年から両リーグが対象。受賞者には金杯と副賞300万円が贈られる。