歴代最多とされる高校通算111本塁打の記録を持つ日本ハム清宮幸太郎内野手(22)が24日、明治神宮大会で全国デビューを果たした花巻東・佐々木麟太郎内野手(1年)に新記録樹立を期待した。1年生ながら早くも高校通算本塁打を49本まで伸ばした高校野球界の新怪物のすごさに感嘆。「記録はいつか抜かされるためにあるようなもの。もっと打ってくれ」と、同じ左打ちのスラッガーへエールを送った。

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千葉・鎌ケ谷の2軍施設で自主練習を終えた清宮は、超高校級スラッガーの話題を自ら切り出した。「そういえば、佐々木君。すごいですね。面白いです、見ていて。たぶん、もう抜かれると思う」。花巻東の1年生、佐々木麟がかなり気になる存在だ。現時点で早くも高校通算49本塁打。史上最多とされる同111本の清宮も、自身の記録を更新されるのは時間の問題と受け止める。

清宮 記録はいつか抜かされるためにあるようなものなので。もっと打ってくれ、という感じです。

野球人として、新たな怪物の登場はうれしい。佐々木麟が全国デビューした明治神宮大会で放った2本のアーチは、しっかりチェック。特に高校通算49号となった準決勝の広陵戦で8回に打った同点右越え3ランには「めちゃくちゃ滞空時間が長かった。いい場面で打っていましたよね。勝負強いのは、やっぱいい。楽しみですよね。すごい」と、興奮しながら絶賛した。

メディアに佐々木麟が大きく取り上げられると、比較対象はどうしても清宮となる。早実1年生の時は通算22本という記事を見て「僕、そんなだったんだ」と当時を思い出すことも。1年秋は都大会2回戦で敗退したことで「そこから(2年春まで)練習試合を1回もやらせてくれなくて…もうちょい稼げた」。もっと実戦があったならば…と思うからこそ、佐々木麟には「ケガだけ気を付けていれば、もう敵なしだと思う」と願った。

自身と比較して、佐々木麟は「僕より結構、フルスイングする。外されても合わせるうまさも兼ね備えているイメージ」だという。早実2年の時には花巻東と練習試合を行った時に2本塁打をマークした。「高校の時は花巻東さんにいっぱい打たせてもらったので(佐々木麟も)いっぱい打ってくれって感じです」と、新怪物候補にエールを送った。【木下大輔】