シーソーゲームを締めたのは、メジャー帰りの守護神だった。オリックス平野佳寿投手が、技と気迫でヤクルト打線をねじ伏せた。1点を勝ち越した直後の9回に、待望のシリーズ初登板。先頭の西浦を歩かせたが、本塁生還は許さなかった。代打・川端に右翼へ大飛球を打たれたが、フェンスぎりぎりで打球は杉本のグラブへ。塩見は絶妙のコースで見逃し三振。最後は青木を二ゴロに打ち取り、右の拳を握りしめた。

プロ16年目で日本シリーズデビュー。同点でも9回は投げる予定だった平野佳は「勝っていたし、本当にジョーンズがいいところで打ってくれたから、ちょっと気は楽に投げることはできました」と初登板初セーブを喜んだ。もう1敗もできない状況で、ほっともっと神戸に舞台を移す。「由伸をしっかりみんなが援護できるように。由伸を日本シリーズで勝たせるのは大事なことなんで」。熱さと冷静さを併せ持つベテランの言葉だった。

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