プロ野球の斉藤惇コミッショナー(82)は11日、2月の春季キャンプについて、開催地の各自治体と2万人以下の有観客で合意していることを明かした。

Jリーグとの新型コロナウイルス対策連絡会議後「自治体とも話はつけてあります。大声を出さない条件で、2万人以下でお客さんを入れる」と話した。専門家メンバーの東北医科薬科大特任教授・賀来満夫氏も、2年間で培った知見を元に「観客も感染対策を行いながら(動員を)実施していく」との見通しを示した。

合意は昨年末。その後9球団がキャンプを行う沖縄でオミクロン株が広がったが、日本野球機構(NPB)は今月7日のまん延防止等重点措置の適用決定後も、各自治体と有観客の方向性を再確認した。同コミッショナーは「よほどのことがない限り、その条件で進行すると思う」とした。今後、状況が悪化し緊急事態宣言が出された場合などは見直しもあり得るが、この日の臨時12球団代表者会議では有観客に向けた検討を進めた。選手・スタッフへの検査を週1回から2回に増やす案がある。発症または発症疑い者が出た場合の隔離方法についても、さらに検討していく。

一方、岸田首相がこの日、外国人の新規入国の原則禁止を2月末まで維持することを表明。斉藤コミッショナーは「新規契約の選手、家族の入国は厳しい」とキャンプに間に合わない可能性に触れた上で「関係省庁と話を詰めていく」と話した。【古川真弥】