日本ハム万波中正外野手(22)が、BIGBOSSの予言通りの1発でチームを快勝に導いた。

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22日ソフトバンク戦(札幌ドーム)の1回、併殺崩れで1点を先制した直後の2死一、三塁から、追加点となる4号3ラン。試合前に「今日は万波君に期待したい」と話していた新庄剛志監督(50)の期待に応えた。万波を含む3本塁打が飛び出したチームは、今季最多12得点で開幕3連敗を喫したソフトバンクに雪辱した。

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BIGBOSSの“カンピューター”が、さえた。「6番ライト」で3試合ぶりにスタメン出場した日本ハム万波が1-0の1回、主導権を引き寄せる4号3ラン。ソフトバンクの先発、レイの初球だった。「ゾーンを上げて、浮いてきた球を全部いっちゃおう」と、外角カットボールをフルスイングで左翼ポール際に運んだ。ベンチの新庄監督も、万歳のちガッツポーズ。打った本人は「やっぱ“カンピューター”すげえなって思いますね」と、感心しきりだった。

新庄監督の「今日はちょっと万波君に期待したい」という試合前の“予言”が的中した。実は前日21日楽天戦の試合前練習から、BIGBOSSの薦めで新しい練習に着手していた。「外のボール球を中途半端に振ることが多かったので、変えてみよう。高~いピッチャーフライを打ちなさい」。BIGBOSSが現役最終年に取り組んだという練習法で、コンパクトにバットが出るようになるという。練習後に挑んだ21日の試合、代打で途中出場し、空振り三振に倒れた万波のスイング軌道やグリップ位置を確認したBIGBOSSは「タイミングが合って、すごくいい振り。明日(22日)スタメン」と、即決した。この日、本塁打を含む2安打4打点で期待に応えた万波は「今日も『大げさでいいから』とアドバイスを受けて、それがいい結果につながった」と誇らしげだ。

万波を育てるにあたり、開幕カードで敵将の藤本監督から「とにかく(バットを)振らせなさい」と助言をもらっていたBIGBOSS。辛抱強く、将来を担う若手の起用を続けている。快勝に「あまり、こういう試合は好きじゃない。緊張感を持ってやる方が好き」と不満げだったが「今日の6番起用、当たったね~」と、自分の“カンピューター”にはご満悦。これ以上ない形で開幕3連敗の雪辱を果たし、上位浮上へ弾みを付けた。【中島宙恵】

 

▼日本ハムはここまでリーグ最多の19本塁打。最下位に沈んでいるが、本塁打数は開幕からリーグトップを維持している。22試合のうち本塁打が出なかったのは半分以下の9試合だけで、2本以上が4度は西武に並んでリーグ最多タイ。

 

○…伊藤大海が大量援護に救われ、2勝目を挙げた。3者凡退は初回のみと、リズムに乗れず窮屈な投球。それでも味方打線が2回までに7得点し、背中を押されて投げ抜いた。6回を今季ワースト10安打も3失点の粘投。「まず負けないことが1つ大前提にある。その中でどれだけ自分らしいパフォーマンスが出来るか、ものすごく大事かな」と自分に及第点を与えた。

▽日本ハム石井(6回、右越え3号2ラン)「点差はありましたが、1点ずつ追加点を取りたいと思っていたので、最高の結果になって良かったです」

▽日本ハム松本剛(2回、5試合連続安打となる右前適時打)「初回、2回といい形で攻撃できていたので何とかヒットを打ちたいと思って打席に入りました」

▽日本ハム近藤(4回に2戦連発の右越え2号2ラン)「毎年だけど、出る時にバババンって出る。今日も右方向に打てればいいかなというところで本塁打だった。強引になりすぎず。次の打席に良い感じで出たので次戦につながるようにやっていきたい」