楽天は西川遥輝外野手(30)が先制適時三塁打を放ち、6連勝に導いた。3回2死二塁のチャンスに得点圏打率5割を超える、勝負強さを発揮。一挙5安打4得点の集中打を呼び込んだ。投げては涌井秀章投手(35)が、9回1失点で完投勝利。チームは引き分け挟み6連勝を収め、貯金を13まで積み上げた。

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30キロの球速差にも惑わされず、本能に身を任せた。西川は3回2死二塁のチャンスで日本ハム金子の初球、143キロの直球を空振り。直後の2球目、113キロのカーブにタイミングを外さなかった。「うまく反応できたと思います」。右中間を割る適時三塁打で先制した。「ここ最近打ててなかったんで、しっかりランナーをかえすことを考えて打席に入りました」。これが決勝打となり6連勝を収めた。

かつての本拠地・札幌ドームのスタンドを見回した。大型連休のさなかで、2年ぶりに入場制限がないゲーム。「こんなにお客さんが入ってプレーするのも久々だったので、北海道のファンのみなさんに元気な姿を見せたいと思いますし、今日しか来られない人もいると思いますし、そういう人にもいい姿見せたいと思います」。2万人を超える観客の中、古巣との一戦に気持ちを高ぶらせて臨んでいた。

チャンスで驚異的な勝負強さを発揮する。得点圏打率は5割2分4厘を誇る。「チャンスではランナーをかえすイメージを持ってますし、ランナーなかったら塁に出るって言う意識」。ここぞの場面で集中力を高め、勝利をもたらす。初回の先制打のあと、打線は4連打で4得点の集中打。打率3割2分3厘、出塁率4割6分2厘。チームに大きな波をもたらし、存在感をいかんなく発揮している。

石井GM兼監督も「今日もいい仕事をしてくれたと思います」と大きな信頼を寄せるリードオフマン。先頭に立って打線をけん引する。【栗田成芳】

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