阪神の「赤ヘルアレルギー」が止まらない。守備のほころびから、痛恨の逆転負けを喫した。開幕から7敗1分け。8試合目での勝ち星なしは、88年に10連敗して以来、34年ぶり2度目の惨状となった。

暗転したのは1点リードの6回無死一塁だ。坂倉の打球は二塁正面へ。格好の4-6-3の併殺コースだった。だが、二塁糸原が送球直前、球を握り損ねて、ワンテンポ遅れた。併殺を奪えず、一塁走者を残してしまった。その直後、小園の右中間適時三塁打で同点に追いつかれてしまった。さらに末包の中犠飛で勝ち越された。

2死走者なしのはずが1死一塁になり、逆転される2失点の引き金になった。今季のチーム失策数はリーグ最少で、現時点ではこれまでの課題を解消しつつある。だが、この場面では糸原が失策にならない守備のミスを犯してしまった。糸原は5回に捕球ミスの失策もあり、手堅さを欠いた。

先発の秋山が1回に先制点を許したが、その裏、打線が佐藤輝と糸井の適時打で2点を奪って逆転。広島戦で3試合連続完封負けなら史上初の屈辱だったが、幸先よく負の連鎖を断ち切った。秋山は4回1失点で降板。継投に入り、1点ビハインドの終盤に勝ちパターンのアルカンタラ、湯浅を投入する執念を見せたが実らなかった。打線も7回1死満塁でマルテ、佐藤輝が連続空振り三振。深刻な貧打で浮上の兆しが見えない。