身長164センチ。高卒1年目ルーキーの球界最小兵・西武滝沢夏央内野手(18)には、忘れられない1日になった。この日、育成から支配下登録され、「2番遊撃」で即スタメン出場。6回の第3打席に、二塁へ内野安打でプロ初安打をマークし、同点のホームを踏んだ。「126」から「62」に変わった背番号で、お立ち台にも上がった。「朝からずっと緊張していたのですけど、勝ててよかった。ホッとしています」と笑った。

学生時代は「前にならえ」でずっと最前列。関根学園(新潟)ではパワー不足に悩んだ。その分、守備、走塁に生きる道を見いだし「誰にも負けない」と極めた。イースタン・リーグでは5盗塁。さらに打撃も63打数15安打の打率2割3分4厘と、可能性を感じさせる結果を残していた。

秘める思いがある。「この身長でもできるという夢や希望を、与えられる選手になれるよう頑張りたい」。小さい体で、大きな1歩を踏み出した。

◆滝沢夏央(たきざわ・なつお)2003年(平15)8月13日生まれ、新潟県上越市出身。野球は保育園時代に軟式で始め、中3で県選抜に選出。関根学園では内野手兼投手として1年春から1桁背番号を背負うも、甲子園出場なし。21年育成ドラフト2位で西武入団。今季2軍では出場23試合、15安打、0本塁打、2打点、5盗塁、打率2割3分4厘。164センチ、65キロ。右投げ左打ち。

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