ヤクルト高橋奎二投手(25)がレギュラーシーズン初の完封を無四球で飾り、自己最多の5勝目を挙げた。

最速151キロの直球を軸に118球、6安打10奪三振。昨季日本シリーズ第2戦以来の完封劇に「中盤から後半にかけて変化球も入り、それが完封につながったのかなと思います」と喜んだ。チームは交流戦を14勝4敗で終了。18試合制となってからの最多勝で、4年ぶりの交流戦完全制覇に花を添えた。

1年間の成長を示した。21年6月13日、同じペイペイドームで、同じ和田と投げ合った。シーズン初登板で6回1/3を2失点。初勝利を挙げた1年前を振り返り「去年は緊張だったんですけど、今日はしっかり投げ勝つぞという気持ちでマウンドに立てたので良かった」とうなずいた。

5月14日に誕生日を迎え、25歳になった。「もう25歳かって。それこそ家族もできましたし、なんとか守らないといけないという気持ちもあります。徐々に私生活から成長できるようにして、それを野球に生かせたら」。

大人の自覚を深めた一方で、若き日の思い出に刺激を受けた。日刊スポーツの公式YouTubeチャンネルで公開された、母校・龍谷大平安(京都)の密着動画だ。ひたむきに白球を追う後輩の姿に「懐かしいなあ…」と当時を思い出しつつ「(原田英彦)監督が怒ってる場面とか見ると、今でも(気が)締まりますね」と気を引き締め直した。

交流戦で会心のフィニッシュを決め、チームは2位巨人に7ゲーム差と独走態勢に入った。「この調子で後半も、しっかり勝てるように頑張っていきたい」。まだまだ成長を続ける左腕も、さらなる健闘を誓った。【鈴木正章】

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