巨人のエース菅野智之投手(32)が変化球を駆使し、7回6安打無失点の粘投も打線の援護に報われず、リーグ再開初戦でチームは3連敗を喫した。菅野は最速144キロにとどまったが、110キロ台のカーブやフォークを効果的に使い、緩急で相手打線を封じ込めた。

しかし、左打者が3人続く8回を託された2番手左腕の今村が1死一、三塁のピンチを招くと、3番手ビエイラが2死二、三塁から中日阿部に158キロ直球を右前に運ばれ、決勝の2点適時打を浴びた。

桑田真澄投手チーフコーチ(54)の一問一答は以下の通り

-菅野の投球はどう見た

桑田コーチ ちょっとなかなかスピードが出ない感じだったんですけど、新たな投球スタイルといいますかね。スピードが出ない時は出ないで、今日のベストを目指してやっていこうということで、緩急をつけながら低めにボールを集めて。非常に新たな智之のね、投球スタイルというのが見えて、僕的にはすごくうれしかった。投球術を駆使して抑えた試合だったと思いますね。今までは力で勝負してきたのが、技といいますか、技術力で抑えていった試合だったと思いますね。

-試合前から真っすぐ走らないというのはあった

桑田コーチ そうですね。でもそういうときはあるよと。そういうときでも普通に抑えて行くには、やはりコントロールだと思うって話をしながら、彼も、なんていうか未来の自分を見ているような。そういうときでも抑えていくとまた自信にもなるから、トライしていこうよ今日はということで。低めに丁寧に緩急をつけながら投げていった、素晴らしいピッチングだったですね。だからこそ、智之に勝ちをつけてあげたかったと思います。これは野手も一生懸命点を取ろうと頑張ってくれている中、野手と投手は1つなのでね。気持ちを切り替えて、明日みんなで勝ちに行くことしか出来ないと思うのでね。

-最速は144キロ。発熱で休んだ影響か

桑田コーチ そういうのはないですけど、30歳過ぎてくればそういうこともあるんですよ。そういう時はダメだじゃなくて、そういう時には今日のベストを尽くすという意識で投げれば今日みたいな投球が出来ると思う。非常に今日は見ていて気持ちよかったですし、良い投球だったなと思います。よく、「柔よく剛を制す」と言うじゃないですか。今日は新たな投球スタイルが見られて、僕は非常にうれしかったですね。

-中継ぎ、8回は左が続いて今村だと思うが、8回がなかなか

桑田コーチ そうですね。ビエイラにはかわいそうなことしてね。本当は(イニングの)頭から行かせてあげたかったんですけど、それは打線との兼ね合いがあったので。(今村)ノブも次、頑張ってくれるでしょう!

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