中日根尾昂投手(22)が、守備位置を投手に登録変更されてから初のマウンドで躍動した。自己最速を更新する152キロの直球でヤクルト塩見を空振り三振に仕留めるなど、1回を3人でぴしゃり。堂々の主力斬りで、初マウンドから4試合連続無失点だ。

「投手根尾」の登板は4点リードされた8回だった。まずは先頭長岡を初球の147キロで二ゴロに料理。15年首位打者の代打川端は、切れ味鋭い139キロのスライダーで二ゴロに斬った。昨季ベストナインの塩見への初球は、152キロで自己最速を1キロ更新。ボール先行となったが、簡単に追い込み、4球目に外角高めの152キロで空を切らせた。初めて1イニングを3人で仕留めた右腕は「また次、抑えられるようにしっかり準備します」と冷静に汗をぬぐった。

立浪和義監督は「きょうは特に塩見に(対して)真っすぐが伸びてましたし、変化球で空振りが取れることも大きい。戦力のピッチャー」と評価。勝ち試合での登板については「ちょっといいからといって簡単にはいかない。変化球の精度を上げながら、経験を積ませていきたい」と慎重に言葉を選んだが、この日の快投を見れば期待はふくらむ。

根尾は今年3月、内野手から外野手登録に変更。そして今月21日、大阪桐蔭で甲子園を沸かせた投手としての登録に変更された。前回19日の巨人戦でも4番の岡本和を空振り三振に仕留めるなど、本職顔負けの投球を見せた。プロ4年目で大きな転機を迎えた背番号7が、次はどんな投球を見せてくれるのか。立浪中日は負け試合でも目が離せない。

▽中日松葉(5回1/3を3失点) 自分の役割的には3点は取られすぎなので、次はゼロで抑えられるように頑張ります。

○…継投が裏目に出てヤクルトに突き放された。同点に追いついた直後の6回、先発松葉が先頭の村上を打ち取ると祖父江にスイッチ。2死後、浜田に勝ち越し2ランを浴びた。立浪監督は「結果、やられてしまったので判断ミスということになるのですが、松葉は村上までと決めていた。走塁面も含め、反省点の多い試合となった」と振り返った。首位ヤクルトとの差は14・5ゲームに開き、23日にも自力優勝の可能性が消滅する危機に陥った。

▼中日は最短で23日にも自力優勝が消滅する。条件はヤクルトとの直接対決で△もしくは●の場合。このとき中日が残りの75試合に全勝しても、ヤクルトが中日戦以外の61試合に全勝すると勝率で上回らないため。

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