野手から投手へ、中日の根尾が挑む異例の転向。プロ野球であまり例のない取り組みを、2000年ごろにオリックスで同じ転向から救援投手として活躍した萩原淳さん(48)と嘉勢敏弘さん(45)が振り返り、エールを送った。

萩原さんは強打の内野手としてプロ入りし、9年間で1安打と伸び悩んで投手に挑戦した。遠投110メートルと肩に自信はあったが、本格的な経験はなし。「ストライクは入るだろうと思っていたが入らない」と投球の難しさを思い知ったという。

野手の投げ方は球の出所が見えやすく、150キロ近い球速でも簡単に打ち返された。「いかに打者から見にくく、球持ちをよくするか」と、いわゆる「野手投げ」からの脱却の重要性を説く。

嘉勢さんは根尾と同じく高校時代に投打両面で高い評価を受けた。「今はどちらかといえば野手の球筋。まだ球が軽いと思う」と分析し「遠投、投げ込みをして投手らしい重い球、切れが出てくる」と語る。投手に専念した01年に70試合に登板した経験から「投手は繊細。どこかが悪ければごまかしがきかず影響が出てくる」と指摘した。

2人とも根尾の潜在能力の高さを認め、萩原さんは「もっと経験すればいろんなことを吸収できる。一生懸命、頑張ってほしい」とエールを送る。嘉勢さんは「彼はやると思う。静かに見守ってあげて」と話した。

萩原さんは初登板の01年から3球団で9シーズン投げて引退。現在は独立リーグの富山で投手コーチを務める。嘉勢さんは04年限りで現役を退き、翌年から阪神で打撃投手を続ける。プロ通算136試合登板で“二刀流”にも挑戦した。(共同)