ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の大会日程が28日、主催者から発表された。B組の日本は来年3月9日の1次ラウンド(東京ドーム)初戦で中国と対戦。同10日に韓国、11日に予選通過国(未定)、12日にオーストラリアと対戦することが決まった。

   ◇   ◇   ◇

【記者の目】日本にとって、第5回のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の大会方式は、これまでより相対的に不利となった。準々決勝ラウンドが、これまでの2次ラウンドと異なり、トーナメント方式の一発勝負となったからだ。

日本は過去4大会で優勝、優勝、4強、4強だが、リーグ戦では敗退したことがない。負けたのは一発勝負のトーナメントだけだ。なぜ、日本はリーグ戦に強かったかいうと、他国より投手力が豊富だったから。試合数が増えれば増えるほど、投手層が厚いチームが有利となる。

逆に言うと一発勝負のトーナメント方式では、好投手が1人いれば、番狂わせが起きやすい。日本はアテネ五輪の準決勝で、格下と思われたオーストラリアに敗れた。後に阪神入りしたオクスプリングの一世一代の快投に見舞われたからだ。韓国の金広鉉、奉重根にも好投を許してきた。

今回も山本由伸(オリックス)千賀滉大(ソフトバンク)や、メジャー組の大谷翔平(エンゼルス)やダルビッシュ有(パドレス)ら、招集の可能性がある好投手は多い。しかし、いくら好打者をそろえても、打線は水もの。A組(台湾、オランダ、キューバ、イタリア、予選突破国)の好投手に抑え込まれても不思議はない。油断はなくても、楽観視できない。【斎藤直樹】