オリックス山本由伸投手(23)は、1点リードの8回に逆転を許した3番手本田に寄り添った。

本田は同点の8回2死満塁から5番栗山に4球連続ボールを投じ、押し出し四球を与え降板。11勝目は消えたが、山本は18年に救援を経験。無念さが理解できるから、一塁側ベンチでペットボトルの水を手渡した。

勝てば首位西武とゲーム差なしに迫る一戦。エースの投球は本調子とは、ほど遠かった。初回、2回は満塁のピンチを無失点に抑えたが、4回2死一塁から源田に右翼線適時三塁打を許し、昨季からの西武戦の連続無失点記録は40でストップ。それでも6回119球7安打1失点にまとめた。「テンポ良く、長いイニングを抑えるのが仕事だった。僕じゃない失点で逆転されましたけど、つながってるのは絶対間違いない。しっかり責任を持って投げたい」。エースの自覚だった。

中嶋監督は山本の投球に「制球自体、どれもよくなかった」と首を傾げた。8回の本田投入には「(シーズン終盤は)プレッシャーがかかってくる。次に取り返せるか」とリベンジを期待した。5連勝で止まり、今カードでの首位浮上はお預けとなった。【真柴健】

○…宗が4回2死一塁で右翼席に今季1号2ランを放った。「(山本)由伸が粘り強く投げていたので、なんとか野手が助けてあげられたらと思っていました」。この日は、母校の横浜隼人が、甲子園で行われた全国高校女子硬式野球選手権大会の決勝で、延長10回タイブレークの末、悲願の初優勝。チームは逆転負けを喫したが、母校の快挙に花を添えた。

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