伝統の一戦で珍しいシーンがあった。

“ダブルリクエスト”の末、巨人が併殺プレーをもぎ取り、ピンチを脱した。

7回1死一塁。阪神梅野の遊ゴロで併殺プレー完成かに思われた。しかし、一塁走者の熊谷が二塁へ勢いよくスライディングしベースをオーバー。交錯した吉川は一塁へ送球できなかった。

塁審は二塁は封殺と判定。ここで阪神矢野監督から1つめのリクエストが入る。これを見た巨人原監督がすかさず、守備妨害を訴えるリクエストを申請。両軍指揮官から出た“ダブルリクエスト”の審議に、球場内の注目が集まった。

球審が出した結論は以下の2つ。

(1)矢野監督のリクエスト 熊谷は当初判定通り、二塁封殺

(2)原監督のリクエスト 熊谷のスライディングを危険走塁とみなし、「ボナファイドルール(正しいスライディングか否か)」を適用して打者走者もアウト

併殺プレーとなり、本拠地の巨人ファンからは歓声が上がった。