巨人が5月20日の阪神戦(甲子園)以来、約2カ月半ぶりとなる4連勝を飾った。

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ベンチの祝福に巨人の主砲は、遠慮がちに笑った。無理もない。岡本和真内野手にとって7月6日ヤクルト戦(東京ドーム)以来となる19試合、80打席ぶりの22号ソロ。1回2死から3、4番連発の強烈な先制攻撃を演じ「久々のホームランで勝ちにつながってうれしい」と素直に喜んだ。

昨季、39本で本塁打王タイトルを分け合ったヤクルト村上が今季既に39号を記録する中、岡本和は7月以降、1発しか打てていなかった。阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチには精神面で助言を受け「少しずつ良くなっている」と復活の兆しをつかみかけている。コロナ療養中も「すぐに戻れるように」と自宅でバットスイングやトレーニングを継続していた。

4回に今季8本目の満塁本塁打を浴び逆転を許した。04年の7本だった球団ワーストを更新するも、主砲の復調を受けた打線は下を向かない。

7回、大城の10号ソロで1点差に追い上げ1死一、二塁で1番吉川。チームの思いが乗り移る。ヤクルト田口のスライダーを右中間へ、決勝の逆転2点適時三塁打。「逆転されても諦めずに選手全員が集中力を切らさずやっている。明後日からも戦うだけ。このまま終わらない」。一時は5位に沈んだチームも首位ヤクルトに3連勝。巨人ナインの炎はまだまだ消えていない。【三須一紀】

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