日本ハム中島卓也内野手(31)が、プロ14年目で初めて「1番中堅」で先発出場した。持ち前の俊足生かし、そつなく守備をこなした。3回1死二、三塁では一時同点の中前適時打を放った。適時打は5月8日西武戦(ベルーナドーム)以来。チームは延長12回の死闘の末、サヨナラ負けを喫し、5位以下が確定した。

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新鮮な景色を目に焼き付け、躍動した。プロ14年目の中島が「1番中堅」で、初めてスタメン出場を果たした。「本当に守るとは…ビックリしました」と近藤から借りたグラブを手に、外野へ駆けだした。13日ロッテ戦(ZOZOマリン)では途中出場で、プロで初めて中堅の守備に就いた。外野守備はキャリア3度目。新庄監督からの「とにかく走り回って」との言葉を胸に、「楽しい感じで僕は守っています」と笑った。

1点を追う3回1死二、三塁では前進守備の内野陣をかいくぐり、中前へはじき返した。試合を振り出しに戻す、価値ある一打を放った。球団を通じて「センター頑張ります!」と発信。普段は闘志を前面に押し出すタイプではないが、気合に満ちていた。

新庄監督は「センスある足の動きをしていた」と高評価。3回2死一塁、宗の打球を好捕したシーンを挙げて、褒めたたえた。「十分、守らせられる選手ですね。外野で自由に走り回らせた方が、バッティングも良くなっていくんじゃないかなと今日は感じた。ランナーに出たら、どんどん、どんどん走ってくれるしね」と期待を膨らませる姿を見せた。

3打数1安打1打点、2四球でフル出場を果たした。15年には遊撃手部門でベストナインを獲得。「(中堅を守ることで)いろんな野球観とかも付いてくると思う。来年に向けて、いい経験にしたい」。若手の台頭目覚ましい内野手の枠を超え、外野での出場機会も見いだしていく。【田中彩友美】

○…細川が今季初安打を放った。今季3度目の昇格を果たすと新庄監督からは「結果を気にせずに野球を楽しめ」と言われた。「9番三塁」で即スタメン起用され、3回の第1打席で左中間を破る二塁打を放ってガッツポーズ。今季は2軍生活が長かったが、「自分が今できる精いっぱいの全力のプレーを1日1日やるだけだと思います」と、残り試合での猛アピールを誓った。

○…スタメンから外れた清宮が、土壇場で同点犠飛を放った。1点を追う9回1死一、三塁で代打起用され、新庄監督の期待に応えた。三塁側ベンチへ戻るとBIGBOSSも清宮の頭をポンッとたたいて笑顔。延長11回にも安打を放って意地を見せた清宮は「チャンスをつくってくれた皆さんのおかげで、追いつくことができたと思います」と振り返った。

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