広島ライアン・マクブルーム内野手(30)が17号3ランを放ち、4試合連続打点をマークした。1点を追う1回1死一、二塁から右翼席に運んだ。3回の投手強襲安打で先発復帰した14日から4戦連続複数安打とした。重圧がかかるCS争いの中、延長戦へ。勝てばマツダスタジアム通算500勝だったが、11回表に2点を失い、惜しくも敗れた。それでも4番は好調を維持している。

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重圧が増す中、助っ人の存在感が増している。1点を先制された1回。1死一、二塁でマクブルームが快音を響かせた。中日柳の外角真っすぐを逆らわずに右翼方向へ。角度良く上がった打球は風にも乗り、そのままスタンドイン。17号逆転3ランとなった。

「とにかく積極的に行こうと思っていました。結果的に最高の結果になって良かったです」

先発復帰した14日阪神戦から4戦連続打点と勝負強さが際立つ。

今季ただ1人の外国人野手として広島打線をけん引してきた。8日中日戦から5試合続けて先発から外れた。

「苦しい時期は必ず来る。そういったときには4つも5つも考えないように。その日感じたことを反省し、明日は1つのことを克服しようとする。そういうことを繰り返しています」

シンプル思考で不振を脱却。3回の投手強襲安打で、先発復帰した14日阪神戦から4戦連続複数安打とした。

強力な援軍が復調のきっかけとなった。今月中旬にエルドレッド駐米スカウトが来日した。

「久しぶりに会って、すごくいい時間を過ごせた。アドバイスというよりも、日本に来てどうだという会話をして、励ましてもらった」

現役選手の13年に広島を球団初のCSに導いた担当スカウトのアドバイスもあり、そこから連続安打は始まった。

試合は延長の激闘となった。11回表に勝ち越しを許し、CS争いから1歩後退も、下を向いている時間はない。巨人、阪神との三つどもえのCS争いに「今この状況がクライマックスシリーズのような形で戦っている」と強い決意を口にする。21日は敵地でCS争いをする阪神との一戦。甲子園での打率3割5分3厘と得意とする4番に打線のけん引役が期待される。【前原淳】

○…森下がCS進出を争う阪神との一戦に先発する。1週間前に対戦した前回14日阪神戦は6回途中6失点だった。自己最多タイ10勝目を手にした8月16日中日戦以降、白星から遠ざかる。再戦となる大事な当番を前に「1番からいい打者がそろっている。線にしないように1人1人抑えていきたい。同じことを繰り返さないようにしたい」とリベンジを誓った。

○…栗林が2イニング目の延長11回に2失点して、今季2敗目を喫した。5回途中降板の先発九里ら投手陣が計11四死球。2失策に加え、走塁ミスやバントミスも響いた。延長10回から登板の守護神は11回に先頭への四球からピンチを招き、失点を重ねた。佐々岡監督は「栗林で負けたということはしょうがない。2イニング目を行かせた僕の責任です」と責めなかった。連勝が止まり3位巨人に1ゲーム差。CS争いから1歩後退した。

【ニッカン式スコア】20日の広島-中日戦詳細スコア