ソフトバンク明石健志内野手(36)の今季限りでの現役引退が23日、発表され、ペイペイドーム内で引退会見を開いた。

午後1時。明石は黒のスーツにえんじ色のネクタイで登場した。

「ファンの皆様には熱い声援をしていただき、叱咤(しった)激励もしてもらいました。本当にありがとうございました」

こう言って、冒頭に頭を下げた。

引退を決めた理由には「ここ何年かは自分自身、物足りなさを感じるシーズンが多かった。力不足と言ってしまえばそれまでですが、それが引退を決めた理由です」と話した。

今季は21試合出場で打率1割3分8厘、0本塁打、3打点。

「走攻守に物足りなさを感じていた。打撃でいうと、150キロのボールをはじき返せなくなってるな、と。もっと速く反応しないといけないし、ボール球も振るようになってしまっていた」

数年前から現役引退の文字が頭をよぎっていた。通算成績は1007試合で、647安打、17本塁打、213打点、打率2割5分2厘だった。

03年ドラフト4巡目で入団した。現役野手では唯一のダイエー戦士が、19年間のプロ野球生活に終止符を打った。

「僕が誇れるのは、19年間ホークスで野球をして、ホークスで引退できたことです。ダイエーホークスの時から(周りには)すごい選手ばかりで、本当にここでやっていけるのかなと思っていました。大した選手じゃない僕をここまで長くいさせてもらって、本当にホークスには感謝しかないです」

引退セレモニーは、24日ロッテ戦(ペイペイドーム)の試合後に行われる。

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◆明石健志(あかし・けんじ)1986年(昭61)1月9日、北海道旭川市生まれ。山梨学院大付では甲子園出場なし。03年ドラフト4巡目でダイエー入団。04年5月2日近鉄戦でプロ初出場。12年に球宴出場。日本シリーズでは15年に優秀選手賞。174センチ、66キロ。右投げ左打ち。