早大は、熊田任洋内野手(3年=東邦)の満塁本塁打を含む、11安打6得点で東大に快勝。勝ち点を2に伸ばした。

5回には、プロ志望届を提出している中川卓也内野手(4年=大阪桐蔭)が1死一、二塁から中前適時打を放ち先制。7回には同点に追い付かれたが、8回2死満塁から押し出し死球で勝ち越し。なお満塁で熊田が直球を右翼スタンドへ運び、この回一挙5点を挙げ勝利を決定づけた。

9月26日の明大戦では4-17と思わぬ大敗を喫し、勝ち点も落とした。中川は「落ち込んでいる暇はない。前を向くしかない」とチームメートに語りかけた。この日、試合前には学生コーチの富永直宏選手(4年=国学院久我山)は「自分がヒーローになるつもりでやれ」と選手たちを鼓舞。それぞれが声を掛け合いながら、前を向いた。満塁弾の熊田は「とにかくつなぐことだけを意識して打席に入った。(スタンドに)入るとは思わなかった。気持ちよかったです」とヒーローになった喜びをかみしめた。

小宮山悟監督(57)は「(8回)2死からの5点。(相手は違うも)やり返したという意味では、いい形での攻撃ができたのでよかったかな」と快勝に納得の表情を見せた。