プロ野球選手会は7日、日本野球機構(NPB)と事務折衝を行い、出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化させる「現役ドラフト」を12月9日に開催することが決まった。非公開で行われる。既に大筋で合意していたが、細かい点について、この日までに各球団の選手の了解を得た。

各球団は11月30日までにコミッショナーに提出する契約保留選手名簿の中から、現役ドラフト対象選手を2人以上、選択する。FA権を持つ選手、FA権を行使したことがある選手、育成選手、外国人選手などは対象外。各球団で必ず選手の出入りがある仕組みとなっている。

18年から始まった話し合いが結実した。選手会の森事務局長は「もともと選手会が望んでいる現役ドラフトとは違う方向だが、なんとか現役選手のドラフトが実現したのはよかった」と評価した。当初求めていた年数や1軍登録日数によって、自動的に現役ドラフトの対象となる形とは異なる。「不都合だったり、あまり効果がないようだったりしたら、話し合いになると思う」。まずは制度をスタート。その上で、より良い形を目指す考えだ。

 

広島鈴木本部長(NPB選手関係委員会委員長)「選手のためになるか、やってみないと分からない。結果的にどうなるか。改善点があれば今後に向け改善していく。自球団にいても出場機会がない選手の出場機会を与えてほしいという選手会の要望で対応してきた。戦力外の選手を選ぶわけではなく、契約した選手。相応の選手を選んでいく」