マサカリ投法で知られる、プロ野球元ロッテ投手として活躍した村田兆治さん(72)が11日午前5時57分に亡くなった。警視庁によると、東京都世田谷区の住宅火災で搬送され、この家に住む村田さんと確認された。

近くに住む74歳の男性によると「(午前)3時ごろにガラスが割れるような音がして、こげ臭いにおいがした。火が屋根より3~5メートル程高く上がっていました」と出火当時の様子を証言。男性はすぐに119番通報したという。

男性は村田さんについて「外出が多い方で、夜でも家が暗かった印象です」。その上で「野球の普及活動にまだまだ活躍されていた方。とても残念です」と寂しそうに話した。

近くに住む84歳の女性は「村田さんは自分に正直な方だと思う」と話し、9月下旬に暴行容疑で現行犯逮捕されたことについても触れ「大変ショックを受けていたんじゃないかな」と心境を察した。

また近所に住む別の60代女性は「以前は車を運転されていたようで、あまりお見かけしなかったのですが、最近はお散歩にも出られていましたね」と直近の村田さんの様子を語った。「でも、後ろ姿はかなりほっそりされましたね。ゴミ捨てもご自分で所定の場所に置かれていて、ちゃんとされているなぁ、と感心しておりました」と振り返った。

東京消防庁によると、11日午前3時15分ごろ、東京都世田谷区の成城で2階建ての住宅から出火し、2階部分の約40平方メートルが燃えた。住宅には村田さんが住んでいた。意識不明の状態で病院に搬送されたが、午前5時57分死亡が確認された。現場は小田急成城学園駅から北に1・3キロメートル。一軒家が立ち並ぶ住宅街。【寺沢卓、沢田直人、星夏穂】