楽天涌井秀章投手(36)と中日阿部寿樹内野手(32)との1対1の交換トレードが成立したことが15日、両球団から発表された。通算154勝を挙げ、史上初めて3球団で最多勝に輝いた右腕と、過去4年で3度規定打席に到達し、中日打線を支え続けたクラッチヒッター、という主力同士の放出となった。

涌井は西武時代の06~10年、ロッテ時代の15、16年、楽天で20年の計8度、2桁勝利を記録。20年には史上初となる3球団で最多勝利をマークした。これまで4球団で2桁勝利は70、80年代に通算121勝を挙げた野村収が大洋、ロッテ、日本ハム、阪神で記録しているだけ。涌井が達成すれば史上2人目となる。

◆涌井秀章(わくい・ひであき)1986年(昭61)6月21日生まれ、千葉県松戸市出身。横浜から04年ドラフト1巡目で西武入団。13年オフにFAでロッテ移籍。19年オフに金銭トレードで楽天入団。最多勝利4度(07、09、15、20年)沢村賞(09年)ゴールデングラブ賞4度(09、10、15、16年)。08年北京五輪、09、13年WBC日本代表。16年にモデルの押切もえと結婚。今季推定年俸1億1000万円。185センチ、85キロ。右投げ右打ち。