オリックスが吉田正のポスティングを容認した。日本シリーズでヤクルトに勝ち、日刊スポーツに寄稿した日本一達成手記で、メジャーへの夢を語ってから18日。過去の日本人選手のポスティング例を見ると球団に要望してから数年かかることが多い中、異例のスピード決着となった。球団が前日16日に西武からFA宣言した森の獲得を発表。中軸が期待できる左の強打者補強で、その穴が埋まるとの思惑が見え隠れする。

だが、オリックスは森取りだけで満足していない。もう1人狙うは日本ハムからFA宣言した近藤だ。すでに初交渉を終え、6年に及ぶ長期契約を提示するなど、猛アタックを仕掛けている。日本ハムを含め、楽天以外のパ4球団が近藤の獲得に動いているが、オリックスも19、20年に最高出塁率のタイトルを獲得したヒットマンに誠心誠意を示し、本気度を示している。

吉田正は今季4番も務めて119試合に出場し、打率3割3分5厘、21本、88打点の成績を残した。究極の狙いは「森&近藤」のダブル獲りで吉田正の穴を埋め、プラスαも生み出すことだろう。目指すV3&常勝軍団形成へ、“ラストピース”の獲得に全力を注ぐ。【オリックス担当=真柴健】

◆吉田正尚(よしだ・まさたか)1993年(平5)7月15日生まれ、福井県出身。敦賀気比では1年夏と2年春に甲子園出場。青学大を経て15年ドラフト1位でオリックス入団。定位置を確保した18年から3年連続全試合出場。20、21年に首位打者、21、22年には最高出塁率も獲得。18~21年にベストナイン選出。21年から選手会長に就任し、2年連続のリーグ優勝と22年の日本一に大きく貢献。日本代表としては19年プレミア12優勝、21年東京五輪では金メダル獲得と、球界を代表する外野手となる。173センチ、85キロ。右投げ左打ち。

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