ソフトバンク甲斐拓也捕手(30)が25日、都内で行われたNPBアワードに出席。DeNAから国内フリーエージェント(FA)権を行使して加入した嶺井に負けじと、21年以来2年ぶりの全試合出場を目指す思いを語った。

2年ぶり3度目のベストナイン選出にも、甲斐は厳しい表情だった。「この1年は納得できた部分はない。悔しい1年だった。この賞に恥じないように、来年やらないといけない」と振り返った。

捕手としては130試合に出場したが、打撃面では苦戦。打率1割8分、1本塁打と1軍定着した17年以降ではいずれもワーストの数字が並んだ。「チームに貢献しないといけない。そういうことが全くできなかった。捕手だけじゃなくて、打つことも求められる」と、来季の巻き返しへ語気を強めた。

発奮材料となるのが同じ捕手の嶺井の加入だ。甲斐は「捕手のポジションは1つしかない。休みたいと思ったことはないですし、出続けて勝ちたい、優勝したい。1人の野球選手として、全て出て勝ちたい。そういう気持ちがあります」と闘志をあらわに、全試合でマスクをかぶる意気込みを示した。

正捕手の座は自らつかむ。甲斐は「自分がそれなりの結果を残していけばいい。塁に出ることが大事。下位打線を塁に出すのはバッテリーをしていても嫌なので、そういう打者にならないと」。課題の打撃を改善し、捕手争いの先頭に立つ。【山本大地】

○…柳田は3年連続7度目のベストナイン受賞にも「数字には納得していないですし、チームも2位だった。物足りないという気持ちです」と悔しい胸の内を明かした。今季は打率2割7分5厘、24本塁打にとどまった。来季に向けて「30発はここ数年、打てていない。最低でも打てるようにという思い。誰もが納得するような数字が目標」と話し、18年以来の30本塁打以上を掲げた。

○…5年ぶり3度目のベストナイン受賞に今宮がさらに気持ちを高めた。今季は自己最高となる打率2割9分6厘をマーク。「結果が出たからこそ、この賞をいただけたと思う」。ここ数年はケガにも泣かされてきただけに、打撃面での成長は大きな自信にもなった。「キャリアハイを目標にして、また来年も賞を取れるように頑張りたい」。チームは2年連続のV逸。選手会長としてもさらにチームをけん引するつもりだ。

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