3月のWBCに臨む侍ジャパン栗山英樹監督(61)が28日、メジャーリーガーたちの早期合流を、あらためて訴えた。

現状ルールでは、エンゼルス大谷、パドレス・ダルビッシュらメジャーリーガーは3月6日からの強化試合からしか出場できない。故障のリスクなども考え、栗山監督は2月25日の壮行試合から出場できるよう希望。受け入れ態勢の準備を進めている。

同時に、NPBが主催者側と交渉を続けているが、まだ回答を得ていない。「どういう答えが返ってくるのか。ダメだったときの準備とかも、いろいろしてるので。最後の最後は、どういう結論が出ようが、その中でやんなきゃいけないわけで」と決定には従う。

故障した場合の保険の問題があるのも理解している。その上で、訴えたのは“歴史的意義”だった。「本当に(WBCを)いい大会にするんだったら、選手がやりたいってことを準備させてあげるのは大事じゃない? 将来のためにも、俺は言ってるつもり。日本のためになんない。ちゃんと考えてもらわなきゃいけないことは、きちんと理論上、こういう提案を言葉にして残していかないと。それこそ歴史なので」と力説。メジャーリーガーが、もっと自由に代表チームに参加できるようになることで、大会自体の価値も高まっていくと訴えた。

この日は北海道の生活拠点である栗山町で、地元の人たちによる「出陣式」に出席した。用意された日の丸に「夢は正夢 世界一」としたため、決意をにじませた。【古川真弥】