ソフトバンク和田毅投手(42)が13日、「第5の男」に急浮上した。

プロ21年目のベテラン左腕は、15日の巨人戦(ペイペイドーム)に先発予定。藤本博史監督(59)ら首脳陣の評価も高く、順調ならば開幕2カード目の第2戦、4月5日のオリックス戦(京セラドーム大阪)に向かうことが濃厚になった。残る1枠は新加入の有原とガンケルが基本線で、高橋礼、板東、武田も候補で控える。

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和田が開幕ローテーション入りする可能性が高まった。実戦初登板だった8日ヤクルト戦で2回1安打無失点、四死球なしの快投。次回は中6日で15日巨人戦に先発で、4イニングを投げる予定だ。順調にいけば、3週間後の4月5日オリックス戦に向かうことが濃厚。プロ21年目42歳のベテラン左腕が、4年連続の先発6人衆に急浮上した。

本拠地でのロッテとの開幕カードは、初の大役を務める大関、藤井、東浜の順番で内定。敵地のオリックスとの2カード目初戦も石川に決まっている。藤本監督は「あとは5番目、6番目。そこには和田も有力。次回いいピッチングをしたら当然ハマってくる」と明かしていた。この日投手練習を見守った斎藤学1軍投手コーチも、明言こそしなかったが「現状は(和田)毅が一番いい」と話した。

春季キャンプ中盤には「左ふともも裏の張り」で一時スロー調整となったが、首脳陣の評価は高まっている。大逆転での開幕ローテ入りは現実的になった。和田は投手練習でキャッチボール、ダッシュなど軽めの調整。「他の投手より遅れましたけど、(開幕ローテ)6人に入れるようにやっていくだけ」と、気合十分だった。

力強いデータもある。オリックスに対しチームは2年連続で負け越しているが、和田は現役投手では最多の31勝(11敗)を挙げている。16~21年には自身7連勝も記録した。屈指の「猛牛キラー」がリーグ2連覇を明け渡した宿敵の出足を止める。

開幕ローテーションの残り1枠は、新加入の有原かガンケルが基本線。2人は16日の巨人戦で登板する。開幕まで3週間。不測の事態も考えられ、好調の高橋礼や板東、武田も先発候補で控えている。変更の余地を残すが、鷹の23年開幕ローテの骨格が見えてきた。【只松憲】

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