秋の関東王者・静岡裾野は同じ関東の川越と今大会初戦を迎えた。

エース伊藤蓮(3年)が制球力の高さを発揮。走者を許しても守備力の高さで再三犠打を阻止して、7回を60球で完封した。9回100球以内の完封「マダックス」を超えるペースの完封勝利に伊藤は「打たせて取るところと、三振を取るところの使い分けがうまくいきました」と、静かに振り返った。

川越の先発左腕・澤海宏斗(3年)も低めをていねいに突いて、6回途中まで強力打線を3失点に抑えた。昨秋に2-6で負けた相手に雪辱できなかった悔しさをのぞかせながら「次やれるなら、必ず勝ちます」と力を込めた。救援の左腕・田中もピンチを無失点に抑え「レベルの高い舞台に立てて、もっとレベルアップしたいと思いました」と前向きだった。

河南対浜松南は、河南が1回裏に4安打で3点を奪い、主導権を握った。浜松南も先発・加藤奏麿(3年)が立ち直り5回まで追加点を許さなかった。攻撃陣も2回表に田島航正(3年)と鈴木大和(3年)の二塁打で1点を返したが、流れをつかめず。6回裏に1点を追加され突き放された。

前日の1回戦は11得点の打線が沈黙した浜松南の河原一樹主将(3年)は「次にやり返したい。接戦に勝てるチームになります」と話した。

初出場の和光が福山中央との初戦を迎えた。左腕からの速球が武器の花牟禮雅久(3年)が速球に合わされ、立ち上がりで1失点。その後はていねいな投球で立ち直った。

3回に同点として、4回に2死満塁の好機で花牟禮の一打は二ゴロ。しかし、送球がワンバウンドになり、ファウルゾーンを転々とする間に、一塁走者の植松隼人(3人)まで快足を飛ばしてホームイン。3点リードで一気に主導権を握った。6回には6安打で5点を奪い7点差。救援陣も落ち着いた投球でコールド勝ちした。

全力疾走の植松は「ホームまで行くつもりでした。いい感じなので、次も勝ちたい」。花牟禮は「チームワークで勝つチームなので、みんないいところが出せてよかった。個人じゃなくみんなで勝ちたい」と話した。

29日に3回戦が行われベスト8が決まる。

◆28日の結果<2回戦>

静岡裾野(関東)3-0川越(関東)

浜松南(関東)1-4河南(関西)

秦野(関東)10-1岡山(関西)

東練馬(関東)10-0大分東(九州)

和光(関東)9-2福山中央(関西)

大阪交野(関西)2-1恵庭(北海道)

紀州由良(関西)13-12酒田(東北)

富山(東海)0-2中本牧(関東)

豊田(東海)1-3神戸中央(関西)

盛岡北(東北)4-7世田谷西(関東)

佐倉(関東)6-4札幌大谷(北海道)

横浜青葉(関東)10-2小諸(信越)

橿原磯城(関西)7-3小田原足柄(関東)

山口東(関西)1-3取手(関東)

秋田北(東北)4-0水戸(関東)

瑞穂(関東)3-9瀬谷(関東)