<ソフトバンク5-3楽天>◇27日◇ペイペイドーム

通算127セーブを誇るソフトバンク森唯斗投手(31)が、登板465試合目で先発初勝利を挙げた。6回4安打無失点、95球。降板直後の6回に栗原が先制の満塁本塁打を放ち、森が勝利投手の権利を得た。

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2軍調整中、森は福岡・糸島市内の自宅から筑後市内のホテルに泊まりこんだ。球団施設で早朝7時からアーリーワークに励むためだった。家族との時間を犠牲に、右内転筋痛からの再起を目指した。自ら厳しい道を選び「トレーナーの方たちにもバックアップしていただいた。自分ひとりだけではない。本当に感謝してます」と、頭を下げた。

小久保2軍監督も早朝から筑後で体を動かす。黙々と汗を流す森の姿を毎日のように見ていた。ファームで結果が伴うのも当然。1軍が初の6連戦を迎える時、先発要員として小久保2軍監督が真っ先に森を推薦したのもうなずける。

寮生活の若手が朝風呂に入るタイミングで、森はすでに汗びっしょりだった。目撃した育成選手らは「見習わないと」と口をそろえていた。守護神として常勝軍団を支えた男の悲壮な覚悟。筑後での日々は、鉄腕をより一層強くした。【ソフトバンク担当=只松憲】

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