ソフトバンクが11残塁の拙攻で今季5度目の0封負けを喫した。4回と9回を除いて走者を出し、4イニングで得点圏に進めながら、あと1本が出ず。5番にアストゥディーヨを置いた改良打線は不発。2戦連続で完投した先発大関を援護できなかった。これで1分けを挟んで連敗。5月は5勝5敗2分けと我慢の戦いが続く。

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ソフトバンクは拙攻で手痛い1敗を喫した。3者凡退は4回、9回の2イニングだけ。4度の得点機を生かせず、11残塁の山。最後までゼロ行進が続き、新球場のきたぎんボールパークで楽天の引き立て役になった。藤本博史監督(59)は「(打線が)かみ合わんってところやろね」と肩を落とし、「先に点を取るために初回からスクイズもどんどんやっていきますよ」と強い口調で反攻を期した。

早川を攻めながら、詰めを欠いた。初回。先頭中村晃が新球場初安打を左前に運び、2死一、二塁の先制機をつくった。4月4日オリックス戦以来、2度目の5番に座ったアストゥディーヨに打席が回ったが、力のない一飛。助っ人は、1点を追う6回無死一塁では三ゴロの併殺。相手左腕との相性を考えての起用だったが、3打席凡退。8回には代打に送った好調の柳町が二塁打で応えた。今季3度目の6番に下がった栗原は2安打。指揮官は「柳町は、状態悪いから外してるんじゃないよ。左は打ってないデータが出てるんやから」と説明したが、思惑通りには攻撃が進まなかった。

相手の2倍の8安打を放ちながら長打は1本。藤本監督の嘆き節は続く。「単打ばっかりやとね。だからと言って、大振りされてもね。そこはうまいことつながりをこっちがやっていかいないと」。課題に挙がる「打線のつながり」と向き合い続ける。

大関の2試合連続完投もむなしく、今季5度目の零敗。首位オリックスとのゲーム差は2・5に広がった。17日は山形に舞台を移す。気持ちを切り替え、まずは連敗脱出を図る。【佐藤究】