3月のWBCで世界一に輝いた侍ジャパンの栗山英樹監督(62)が、31日をもって任期満了を迎えた。大谷、ダルビッシュ、吉田らメジャーリーガーを核に史上最強とも呼ばれた侍ジャパンを結成。ヌートバーも招集し、初めて日系メジャーリーガーの代表入りを実現させた。選手を信じ抜く采配で3大会ぶりの頂点をつかみ、3年後の次回WBCまで続投を望む声も多かった。だが、優勝直後から「最後のユニホームだと思っている」と勇退の意思を示しており、近く退任会見が開かれる予定だ。

侍ジャパン強化委員会は後任の選定を進める。候補として、マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(49)が挙がる可能性がある。次期監督に求められる資質に、世界の野球に通じていることが挙げられる。メジャーでの実績は言うまでもなく、第1回、第2回WBCの中心選手として連覇に貢献したイチロー氏は大きな存在だ。

プロ野球の監督経験者では、元ヤクルト監督の古田敦也氏(57)や前ソフトバンク監督の工藤公康氏(60)が候補となりそうだ。今年11月に東京ドームで開かれる「第2回アジアプロ野球チャンピオンシップ」が新監督の初陣となる。