日本プロ野球選手会は31日、日本野球機構(NPB)と事務折衝を行い、「投げ抹消」されながら先発ローテーションを守る投手についてFA日数を特例で加算できるよう要望した。

森忠仁事務局長は21年シーズンのヤクルト奥川を例に挙げて説明した。「物理的に、先発投手は1回投げたら投げられない期間があるので抹消されたりする。そこの(FA)日数が付かない。球団からしたら『代わりの選手(にFA日数)が付いてるんで』って言うけど、そういうところじゃないと思う。投げ抹消に関しては、球団もその選手に(FA日数を)付けたくないわけではないけど、まだ体が完璧に出来上がってない選手…(21年の)奥川君とかはケガが怖いんで(投げ抹消で登板間隔を空けながら)っていうところもあった。ただ、代わりに上げた選手や、お試しで(1軍に)上がった選手も、みんな先発で投げたら付くのかっていうと、そこはちょっと違うんじゃないかっていう話もある。そこはある程度、選手会も理解ができるので、その辺のあんばい的なところは協議かなってところです」と説明した。

21年シーズンの奥川は、高卒2年目ということも考慮され、先発登板翌日に出場選手登録を抹消される「投げ抹消」を繰り返しながら起用された。中10日以上の登板間隔を空けながら、7月から8月にかけて約1カ月間のブランクはあったものの、このシーズンは18試合登板で9勝4敗、防御率3・26、投球回は105を数えた。