3月のWBCで世界一に輝いた侍ジャパンの栗山英樹監督(62)が2日、都内で退任会見を開いた。

優勝して見えた景色は何だったのか? 栗山監督の回答が興味深かった。「僕も結果的に見たことがない景色を選手たちに見せてもらった」。だが、その実態はというと…。

「優勝したときに何が起こるんだ、景色は何だったのと聞かれると、全く、よく分からないんです。ただ、勝ち切る時って、そういうことなんだろうなと。負ける時は、はっきりいろんな要因が見えてくるものがあるんですけど。最後までそれは分からないのが幸せですよねって、選手たちに言ってもらったのかもしれない。そういう意味では、ありがとうな、と。それだけです」

最後まで勝ったことで、見える景色は逆によく分からないものになった。そこに、栗山監督は幸せを感じていた。