大産大が甲南大から勝ち点を獲得した。
2回に吉矢泰誠外野手(2年=報徳学園)の適時打で先制すると、4回にも1点を奪ってリードを広げる。だが、5回に反撃を許して2点差とされると、6回から左腕の久留野健投手(3年=益田東)がマウンドに上がった。
先頭を投ゴロに仕留めると、4者連続三振。次々とバットが空を切り、毎回三振を奪うなど、4回で8つの三振を奪った。無安打無失点と抑えることにつながり、「いい流れで投げられた。ツーシーム系のボールが効いていたので三振が取れて良かった。手応えもあった」と笑顔で振り返った。
昨年からけがが続いて思うような活躍ができていなかった。2年秋には左肩痛、3年春は左肘前腕の肉離れ、そして今リーグ戦直前の8月末には左内転筋肉離れと苦しんできた。
今秋は今節2回戦の9月29日に初登板し、この日が2度目のマウンドだった。「一年間、思うように野球ができてなかった。松田さんと長友がいいピッチングをしていたので自分も負けられないと思った」と投手陣の奮闘に久留野も続いた。久々の好投に宮崎正志監督(63)も「変化球が思ったよりも良かった。何かつかんでくれたら。今日投げられたことが収穫かなと思います」と目尻を下げた。
次は天理大戦が控える。「どこで出番がくるかわからないが、自分ができることをしっかり出し切れるように投げていきたい」。最終節を前に完全復活を印象づける好投だった。