日本プロ野球組織(NPB)と日本プロ野球選手会は25日、東京都内のホテルでフリーエージェント(FA)改革などを話し合い、現行9年のFA資格取得年数を、07年ドラフト以降に入団した大学生・社会人は国内移籍に限り、7年に短縮することで合意した。

 このほかの選手の国内FA権取得年数は8年に短縮。FA移籍に伴う旧球団への補償金も大幅に軽減された。海外FAは9年のまま。新制度は今オフから実施される。

 選手会の宮本慎也会長(ヤクルト)は「7年という数字が出たことを評価した。2年先にまた議論するということなので、さらに見直していきたい」と話し、NPBの清武英利選手関係委員長(巨人球団代表)は「選手会との不毛な対立を避けたかった」と説明した。

 選手会は昨年7月の総会で、野球協約の保留制度改善を求めて訴訟を起こすことを全会一致で決議。NPBにFA権取得期間の短縮などを求めていた。今回の合意を受け、選手会は今後2年間は訴訟などの強硬手段を取らない。7月末に予定されている総会で、各球団の選手会代表者に合意事項を伝える。(共同)