今季限りで現役を退いたプロ野球阪神の金本知憲選手(44)に架空の投資話を持ち掛け、計1880万円をだまし取ったとして、埼玉県警は16日、詐欺の疑いで埼玉県和光市、無職本多善光容疑者(45)を逮捕した。

 県警によると、本多容疑者は容疑を否認している。2人は2000年に共通の知人を介して知り合い、頻繁に食事に出掛ける友人関係にあった。

 逮捕容疑では、金本選手に「農業法人の会社をつくり、事業を大きくしてもうけたい。資金が足りないので都合してもらえないか」とうそを言い、2008年12月下旬に550万円を銀行口座に送金させて詐取。09年1月下旬に「農地を取得したい」と持ち掛けて620万円を、2月下旬には「トラクターなどの機械が必要だ」と言って710万円を送金させ、それぞれだまし取ったとしている。

 本多容疑者は09年5月、栃木県内で農業法人を設立し、理事を務めていたが、農地の取得や作物の生産など事業の実態はなかった。