ヤンキースのイチローや松井秀喜氏ら、一流選手の木製バットを製作してきたプロバットマイスター、久保田五十一(いそかず)氏(70)が引退する。28日、岐阜・養老町内の工場で報告会を行った。

 15歳のミズノ入社以来バットを削り続けてきたが、後継者育成にめどが立ったこともあって第一線を退くと決めた。「いろんな選手の方、たくさんのバットの木に支えられて55年間もこの仕事を続けることができました」とあいさつ。「今後は選手の打てる、打てないを心配しないで野球観戦を楽しみたい」と話した。

 久保田氏は03年に厚生労働省「現代の名工」に選ばれ、05年には黄綬褒章を受賞している。