<阪神7-0横浜>◇30日◇京セラドーム大阪

 “赤平コンビ”が4回、今季初盗塁を完ぺきな重盗で決めた。そして新井の2点タイムリー。四死球出塁した1、2番が足でかき回し、しかも2死無走者からの得点だけに価値がある。08年虎の理想攻撃パターンによる4、5点目で横浜の息の根を止めた。

 「サインでなくアイコンタクト。相手はダメージ大きいでしょ?

 してやったりです」。赤星は胸を張った。四球で歩いた平野はすぐ二塁ベース上の赤星にアウンの呼吸で視線を送っていた。打者新井の初球、息はピタリだ。

 「いいコンビと言われるようにしようと2人で話してるんです」。ベンチ裏で赤星からセ投手の配球傾向やクセなど、レクチャーを受ける平野にも妥協はない。「中日がイヤらしいのはあの1、2番がいるから。いなかったら怖くない。2人が出てウッズの前に走者がたまるから投手も苦しい」。赤星が目指すのは井端&荒木以上のコンビだ。

 初回も赤星がバントヒットで出塁し、平野がエンドランを決めて一、三塁。新井の適時打につながり、わずか7球で先取点。3回は二塁打で出塁した先頭赤星を平野がバントで送り、金本の犠飛を呼んだ。6回は先頭赤星が倒れても、平野が一塁へダイブの内野安打出塁。新井の二塁打で一気に生還した。ともに2安打3出塁で赤星3得点、平野2得点の大活躍だ。

 「今のウチには後ろに絶対返してくれる中軸がいる。2人のどっちかでも出ればいい勝ちパターンが作れるのが分かった。最高に気持ちいい!!」と赤星。セ界をかき回す“赤平”が勝利の突破口になる。【松井清員】