◆くいだおれ太郎

 飲食店「くいだおれ」は1949年、大阪・道頓堀で創業。くいだおれ太郎は、看板人形で50年に登場した。電動で太鼓をたたいたり、口を動かしたりする。制作費は1000万円ともいわれる。4月8日、食堂を7月8日をもって閉店すると発表。翌9日、山田昌平社長が、太郎の売却を検討していることを明かし、それ以来通天閣など複数の企業、団体から買い取りのオファーが届いている。

 阪神との縁も深く、18年ぶりの優勝を飾った03年は「太郎」が大活躍。日本シリーズの相手がダイエー(現ソフトバンク)に決まると10月8日に試合前の福岡ドーム(現ヤフードーム)へ、タイガースのはっぴ姿で黄色と黒のメガホンを手に来襲。同行した関係者が「ダイエーも強いけど、勝つのは阪神や」と“通訳”した。またリーグ優勝時は、営業時間中に店内に入り、常連客とテレビ観戦で応援。同店によると、営業時間中に店内に入るのは、創業54年目(当時)で初めてだった。