<中日6-3巨人>◇15日◇ナゴヤドーム

 今季2勝目を挙げた中日中田賢一投手(25)は、敗戦投手のようにうなだれた。5回6安打3失点で、今季最短となる88球で降板。「もっと長い回を投げないと中継ぎの方に負担がいってしまう」と反省した。

 制球の甘さが目立ったが、それ以上に球威不足が際立った。直球は140キロ台前半。2回に2本の二塁打で先制され、3回には高橋由に被弾。5回にはその高橋由に今度はフォークをはじき返され、2打席連続の7号ソロを浴びた。復調の兆しを見せられず、5回の打席で代打を送られた。

 落合監督は「誰が見てもよくないだろう」と苦笑い。森投手コーチも「丁寧にいくピッチャーじゃないだろ。荒れ球を振らすのが持ち味だろ。去年10何勝したピッチャーだから、今まで何も言ってこなかったけどそろそろ言うよ」と厳しかった。

 それでも勝ってしまうのが中田の強運だ。巨人戦は06年9月12日で勝って以来3年越しの6連勝。通算でも6勝1敗で、昨年のクライマックスシリーズを加えると7連勝と圧倒的な勝率を誇っている。内容が悪くても負けないGキラーの本領は発揮した。【村野森】