<横浜1-2広島>◇26日◇横浜

 広島マーティー・ブラウン監督(45)が横浜戦の7回、球審に暴言を吐いたとして退場処分を受けた。今季初の退場で、通算6度目。星野仙一(中日、阪神)を抜いてセ・リーグ最多記録となった。しかし、同監督の退場試合で広島は6戦全勝。思わぬ「ブラウン退場マジック」となった。

 「退場!」のコールでボルテージは最高潮。ファンの期待に応えるように?

 背番号71は足でホームベースに砂をかける。はいつくばって土を集めベースを完全に隠してしまった。さらに帽子を投げ捨てた。

 0-0の7回。無死一、二塁で前田智がバントの構えからバットを引いた。谷球審は「スイング」の判定。前田智が「引いた、引いた」と抗議した瞬間、ブラウン監督が飛び出してきた。球審に顔を近づけて猛抗議、退場処分を受けた。新人の小窪は「テレビと一緒や…」と絶句。退場は褒められたことではないが、ナインを鼓舞したことは確か。前田智は結局、安打で続き、無死満塁からシーボルが右越え適時打。三浦から先制の1点を奪った。

 シーボルは「熱い気持ちになったよ」という。米国時代からブラウン監督を知るリブジー代行監督は「彼がいなくなるときはいつも試合のポイント。退場になってでもカツが必要だと感じていたんじゃなかな」。偶然かは不明だが、6試合とも勝ちに導いたのは事実だ。【柏原誠】