<ウエスタン・リーグ:サーパス3-4阪神>◇4日◇北神戸

 左肩痛で2軍調整中の阪神ジェフ・ウィリアムス投手(35)が4日、ウエスタン・サーパス戦(北神戸)で37日ぶりに実戦復帰した。1軍復帰も見据えた終盤7回からの登板で、最速153キロの速球を主体に1イニング3人斬り。派手に復活をアピールした左腕に、6日巨人戦(東京ドーム)から1軍復帰の可能性が出てきた。

 格の違いを見せつけた。まず先頭阿部を151キロ速球で右飛。続く前田も145キロ速球で中飛に仕留めた。そしてこの日2安打の新人小瀬には153キロの速球を見せつつ、最後は宝刀135キロのスライダーで空振り三振。3人にまともなスイングをさせなかった。

 「153キロ出るなんてビックリ。この1カ月、肩を鍛えて強くなったのかな」。今季は3月28日の開幕横浜戦に登板しただけで、4月3日に出場選手登録を抹消。以後鳴尾浜でリハビリを兼ねた左肩の強化も並行して取り組み、1日にブルペン入りを果たした。

 この日は神戸市内の自宅からフォードと乗ったタクシーが、球場入り途中に故障して緊急停車。代替車到着まで40分間も車内で待ち、練習開始にも間に合わないハプニングにも見舞われた。「おかげでフォードもヒットを打てたじゃない。ラッキーな故障だったのかもよ。呼ばれたらすぐ上で投げられる準備はしてるよ」。

 岡田監督もにっこりだ。「ジェフのことは聞いた。(今後は)まだ分からんけどなあ」。左が豊富に並ぶ6日巨人戦から合流の可能性は十分ある。久保田、藤川で落とした1敗は痛いが、3本の矢がそろえば鬼に金棒。虎がJFK再結成で首位固めに入る。【松井清員】