<広島2-4阪神>◇14日◇金沢

 14日の広島-阪神戦(金沢・石川県立野球場)で外野自由席のチケットを持っているファンが満席のため入場できず、主催者側が急きょチケットを払い戻すという異例のトラブルがあった。

 発表されたこの日の入場者数は1万3615人。金沢での広島-阪神戦は11年ぶりの開催で、内野指定席は前売りから売り切れ。外野自由席6000席に対し、前売り段階で5289枚のチケットが売れていたという。主催の北国新聞社は午後2時から当日券を発売し、180枚売れた時点で「これ以上売ると入れなくなる」と判断。午後5時前に発売を取りやめた。

 しかし、開門と同時に入場したファン、応援団が席に荷物を置くなどで、チケットを持っている人全員が入らないうちに超満席状態になってしまった。圧倒的に阪神ファンが多く、黄色に染まった。外野は芝生の自由席で前売りは大人1700円、子ども700円。当日券は500円増しの大人2200円だった。結局、当日券150枚を払い戻すことになり、100人以上の行列ができた。

 地方球場での開催の上に予想以上の虎フィーバーが重なった形。ファンの一部からは「仕事に区切りをつけてきているのに、ふざけるな」と怒声が飛ぶ場面も。同新聞社の山本事業局長は「こういうことは初めて。予想外の事態です」と対応に追われていた。