日本ハム・ダルビッシュ有投手(21)が、ワースト返上に向かう。28日のヤクルト戦の先発が予想され、神宮はレギュラーシーズンでは06年6月13日以来、2年ぶりの登板。“最悪”の記録を持つ球場で、チームの連敗と自身の悪夢を振り払う。

 登板すれば神宮は公式戦2度目だが、前回は悲惨だった。5回途中7安打6失点でKO降板。1試合6失点は、同年3月30日ロッテ戦(千葉マリン)と並ぶ自己ワーストタイ記録として今でも残る。しかも、その試合後、右肩違和感で1軍登録抹消と散々だった。

 わずか1試合だけだが、防御率は12点台。プロ入り後に投げた13球場で、もちろん球場別ワーストだ。今年のオープン戦で登板したが「右足のところ(投球プレート)がつるつるしたラバーみたいなので一番嫌い」と発言。東京ドーム、Kスタ宮城に並ぶ、嫌いと公言する球場の1つだ。

 この日は球宴の要項発表にゲスト出演後、取材に応じ「神宮?

 オープン戦でも投げているし、何も思うことはない」と、予告先発ではないからか、沈黙気味だった。前回登板で腰の張りを訴えたが「問題ない。普通にマウンドに上がれます」と、あらためて“無事”を強調した。

 ヤクルト高田監督は、日本ハムGM時代にドラフト指名してもらいプロの世界に導いてくれた相手だ。森本が離脱し、チームは逆境に立たされているが「今までもみんなでカバーしてやってきた。この先ずっと続くし、今いる人たちで1点でも多く取る野球をして勝てばいい」。ダルビッシュが全員野球の先頭に立つ。【村上秀明】