<中日1-5オリックス>29日◇ナゴヤドーム

 奇襲先発した中日朝倉が打ち込まれ、今季初の出場選手登録抹消が決まった。初回、カブレラ、ローズの連打で先制を許し、2回に味方が同点に追いついても立ち直れない。3回、坂口、村松、カブレラに3連打を浴び、続く4番ローズに左中間への13号3ランを被弾。5番北川にも二塁打を浴び、5連打となったところで降板を告げられた。2回0/3は先発として今季最短。5失点もワースト。4敗目を喫し「申し訳ありありません」と言葉を絞り出した。

 背水のマウンドだった。3、4月で3勝したが、その後スランプに陥った。シュートが曲がらなくなり、打たれては悩む悪循環に陥った。遠投を繰り返したり、硬式ボールの代わりにソフトボールを使ってキャッチボールを行うなど試行錯誤を繰り返してきた。復調の気配が見えた試合もあったが、ここ2試合は中継ぎ。巡ってきた16日ぶりの先発チャンスに、かけていたはずだった。

 「健太は抹消。三振を取りに行って打たれたらしようがない。(ボールが指先を離れた)その先を心配してはいけない」。落合監督は2軍降格を明言するとともに、独特の言い回しで状態の悪さを指摘した。朝倉は「アタマをリフレッシュしてきます。またがんばります」と悲痛な表情だった。【上野竜一】