中日和田一浩外野手(35)が30日、FA移籍後初となる古巣西武との公式戦に向け意気込んだ。31日から西武2連戦(西武ドーム)に臨むが、同球場はパ・リーグ本拠地の中で最も相性がいい。手の内を知る元チームメート攻略にも自信を見せ「いいところを見せたい」と話した。

 和田が、古巣との真剣勝負に向け気持ちを高ぶらせた。「どのゲームでも活躍したいと考えているけれど(西武相手に)いいところを見せたいという思いはあります」。パ・リーグ首位の古巣を「誰かが抜ければ誰かが出てくる。そうやってうまくやっていけるチームだから」と分析。オープン戦での対戦はあるものの、公式戦での激突は初めてなだけに、対戦を心待ちにした。

 西武先発は、31日は岸、6月1日は帆足が有力。捕手の経験もある和田は「帆足のボールは受けたことがある。基本的にまっすぐで入るのは分かっています。そのあと、どう対応できるか、ですね」とニヤリ。自らのバットで先輩の威厳を示すつもりだ。

 かつての本拠地への凱旋(がいせん)も初めてとなる。「西武ドームに行けることは楽しみです」。昨年まで同球場では打率3割3分2厘、87本塁打、270打点を記録。打率は昨年までのプロ11年間の通算3割1分7厘を上回るだけでなく、パ・リーグ本拠地球場の中でもオリックス・スカイマークでの3割2分5厘を上回り、最も相性がいい。

 唯一の気がかりは古巣ファンの反応。「全然想像がつかない。FAで出て行ったことは事実だし、どういう反応でもしょうがないかな」と苦笑い。それでもバットでファンに健在ぶりを示す覚悟だ。【益田一弘】