<中日4-1日本ハム>◇7日◇ナゴヤドーム

 中日中村紀洋内野手(34)がプロ野球22人目の350号アーチを放った。史上13番目のスピードとなる1655試合目での到達。2-1で迎えた8回、日本ハム星野の直球を左翼スタンドに突き刺した。

 カウント0-3。落合監督のサインは「ストライクなら打て」だった。狙い通りの138キロ直球を、34・5インチの長尺バットでしばき上げた。

 「タイロン(ウッズ)と和田さんが(6回に)ホームランを飛ばしていたので、僕も打ちたかった」。巡ってきた8回の第4打席。「300号からの50本が長かった。いろんなことがあって時間がかかりましたね」。300号は近鉄時代の04年6月4日ロッテ戦(千葉マリン)で高木から放った。ドジャースに移籍した05年は力を発揮仕切れないまま3A落ちし、メジャー0本塁打に終わった。オリックス入りした06年はオフに解雇された。

 浪人危機を救ってくれたのが落合監督だ。育成選手から入団しはいあがった。「ホームランが打てなくなったらバットを置くとき。野球をやめるまで、ホームランにはこだわりたい」と言った。3番ウッズ、4番和田、5番中村紀のWWN砲がさく裂、今季57試合目で初のアーチ競演となった。