<中日4-1日本ハム>◇7日◇ナゴヤドーム

 日本ハムが交流戦首位から陥落した。好投を続けていた先発のブライアン・スウィーニー投手(33)が、1-0の6回、ウッズと和田に連続アーチを浴びて逆転を許し、降板した。ここまでリーグワーストタイの計11被弾と、1発にやられる悪癖がこの日も出て、6勝目を逃した。チームも今季最多の貯金9を狙ったが、3度目のお預け。楽天が勝ったため、連覇を狙う交流戦順位も2位タイとなった。

 天国から地獄へ、わずか3分足らずで状況が一変した。ウッズに同点弾を浴びた直後の6回1死、スウィーニーはフェンスを超えていく和田のアーチをぼうぜんと見送った。「カーブが中に入ってしまい、それを打たれた。2者連続ホームランは何としても避けなければならなかった…」。5回までは2安打無失点に抑えていた。2時間近く隣にいたはずの勝利の女神は、気がつくと相手ベンチで笑っていた。

 ダルビッシュに次ぐチーム2位の5勝を挙げているが、毎回“1発病”という悪い癖が顔をのぞかせる。2者連続被弾は5月11日のソフトバンク戦で小久保、柴原に続き今季早くも2度目。これで6試合連続で本塁打を打たれ、計11被弾はソフトバンク大場と並びリーグワーストタイとなった。

 梨田監督は「球速のないピッチャーは高めに浮くと打たれるね」と話すよう、直球は140キロに満たないだけに、制球が安定しているときはいいが、乱れると即長打につながるのが弱み。それはスウィーニー自身も良く分かっている。「今後は低めに集めて、高めに浮かないようにしていきたい」と反省点を口にした。

 チームも今季最多の貯金9へ、この試合が3度目のチャレンジだったが、またも失敗した。それでも梨田監督は「1点で逃げ切るというのは難しいこと。よく放ってくれている」と粘りの投球をした助っ人に、ねぎらいの言葉をかけた。交流戦首位からも陥落したが、8日からは調子の上がらない横浜との2連戦が控える。立て直し、しっかりと白星を奪いたいところだ。【本間翼】