日本ハム・ダルビッシュ有投手(21)が、2年連続の“W開幕投手”に向け、エネルギーを充電した。練習休日だった13日、地元交流を目的に、渡部捕手とともに札幌篠路西小学校を訪問した。パ・リーグが再開する27日の“開幕”オリックス戦(京セラドーム大阪)での先発が決定的となっている。弾みをつけたい戦いへ向け、この日は玉入れやハイタッチなどで児童と触れ合い、終始笑顔。リーグ3連覇へ英気を養った。

 子どもたちからパワーをもらったダルビッシュが、今季2度目の“開幕戦”でも勝利をつかむ。3月20日の開幕ロッテ戦に続き、リーグ再開初戦のオリックス戦での先発が、13日までに決定的となった。「普通はそうだろうね」と球団関係者が話したように、2年連続で節目を任される。

 交流戦の登板は17日が有力視される敵地広島戦を残すが、その後“開幕戦2連勝”の任務が待ち受ける。昨年の再開試合では同じ大阪でのオリックス戦で、完封ペースから一転、8回途中4失点で逆転負けを喫した。リベンジの舞台で狙うのは、今季開幕戦の完封勝ちに続く勝利しかない。

 ここ2試合連続で完投負けと勝ち運に見放されているが、この日は児童との交流でリフレッシュした。2年ぶりに小学校訪問のメンバーに加わり、事前に来校を知らされていなかった児童たちが、悲鳴に近い歓声を上げるサプライズ登場だった。「僕たちがやっていることは間違いじゃないと思った」と、歓迎ぶりを喜んだ。

 キャッチボールや玉入れ、質問コーナーなどで児童と楽しんだ。隣の女の子の手を握りながら玉入れの数を数えるなど、笑顔は絶えなかった。1時間半の交流に「明日からの励みになった。エネルギーをもらった感じがします」とすがすがしい表情。あいさつではリーグ3連覇も宣言した。

 「僕の小学校の時、どんなんやったかなと思い出した。端っこの方でボーッとしていた。前に出て行く子ではなかった」。そう幼きころを回想したが、チームではどんどん前に出て勝ち星を拾っていく。【村上秀明】