左脇腹肉離れで出場選手登録抹消中の中日谷繁元信捕手(37)が、リーグ再開となる27日横浜戦(横浜)での復帰に向け、7年9カ月ぶりに2軍戦に出場する。23日、名古屋市内のナゴヤ球場で練習を行い、今日24日のウエスタンリーグ阪神戦(鳴尾浜)への出場意志を明かした。2軍戦出場は横浜時代の00年9月3日西武戦以来。正捕手が、交流戦を5連勝で終えたチームをさらに加速させる。

 谷繁が精力的に体を動かした。ナゴヤ球場で2軍の若手選手とともに汗を流した。約50メートルの遠投を繰り返し、室内練習場でのフリー打撃では力を込めてスイングした。その後は田中、前田、小川の練習を見守り、若手捕手に捕球姿勢をアドバイス。出場登録抹消の原因である左脇腹肉離れの影響を感じさせなかった。

 谷繁は初めて復帰プランを明かした。「鳴尾浜(24日阪神戦)に行くよ。明日、大丈夫かどうかをチェックする。先発?

 そのつもりです。横浜から復帰するつもりでやっている」。今日24日のウエスタンリーグ阪神戦で試運転し、リーグ再開となる27日横浜戦から1軍復帰の方針という。

 谷繁の2軍戦出場は、横浜時代の00年9月3日西武戦以来7年9カ月ぶり。「その時もけがから復帰するために、ファームの試合に出たような気がするなあ」と話した。

 復帰プランには、1軍合流への並々ならぬ思いが込められている。5月25日に出場選手登録を抹消された谷繁は1軍に帯同したまま治療を続け、6月11日ソフトバンク戦で再登録即途中出場した。だが故障は完治しておらず、14日に再び登録抹消となった。同じ失敗は繰り返せない。今回は焦る気持ちを抑え、かつリーグ再開の27日復帰を目指し、段階を踏む。「ソフトバンク戦の時はまだ早かった。今回は違う。(状態は)良くなったと思っている」と話した。

 チーム状況もわかっている。前日22日に第2捕手の小田が左ひざ痛で登録抹消。交流戦ラストのロッテ戦は、清水将が今季初のスタメンマスクをかぶった。谷繁欠場の試合は開幕以来13勝10敗と健闘してはいるが、正捕手の復帰が有形無形の好影響を与えるのは間違いない。6・5ゲーム差の首位阪神追撃に向け、扇の要が帰ってくる。【益田一弘】